イギリスでオンライン両親学級に参加したので、体験談をブログに記録をしたいと思います。
- イギリスの両親学級とCOVID19の状況
本日は、ボリスジョンソン首相が、来週の木曜日から再ロックダウンをするとアナウンスをしました。お察しのように、イギリスのCOVID19の状況はあまりよくない状況です。
United Kingdom Coronavirus: 1,011,660 Cases and 46,555 Deaths - Worldometer
COVID19パンデミック前にはNHS(国民保険サービス)主催で無料の両親学級が希望者には提供されていたそうなのですが、今は相次いで中止になっております。
(日本も対面の両親学級は中止されているところが多いと聞いております。今の妊婦さんはどこでも大変ですよね。）
検診の際に、助産師(Midwife)に両親学級についてアドバイスをいただいたとき、現在は対面のクラスは全て中止になっているので、FaceBookのグループやYoutubeビデオを見て下さいと言われました。そして教えてもらったアカウントをFaceBookやYoutubeを検索しても見つからないという状況でした。
次の検診で見つからなかったのですが・・・と、もう一度アカウント名などを確認したら、おそらくUpdateしているからつながらないのでしょう。いつかアップされると思うから、確認し続けてください。といわれました。うちは二人とも初の妊娠で、現在27週目。身近にイギリスで出産した家族もいないため、情報をネットでしか取れないことが少し不安でした。私はついつい日本語で妊娠情報を探してしまうので、日本ではこうなのにイギリスは違うなど、しなくてもいい比較をついして、余計に不安になってしまうことも。。。そんなこんなで27週目。
一昨日、職場の人に、「両親学級が無くって少し不安だ。」と話をしたとき、オンラインもやっていないの？それはかわいそうに！両親学級あると近くに住む、同じ年の子供を持った親と繋がれるからいいんだけどねー。と言われていました。NHS主催の両親学級をほとんどの親が受けており、みんなよかったよーといっている人が多い中、「私は去年子供が生まれる前にNCTの両親学級に参加してよかったよー。」といっている友達がいました。NCTなんだそれ？となった私。「NCTの話、Midwifeから聞いてない？」と言われ。
その友達がすぐにスマホで検索してくれて、「これこれ！あっオンラインだけどやっているみたいだよ。リンク送っておくねー。」と手際よく詳細を教えてくれて、オススメをしてくれました。持つべきものはやっぱり友達だ！
- NCTとは
家に帰った後さっそく送ってもらったリンクを開いてみると、NCT(National Childbirth Trust)とは、イギリスで最大級の出産や子育てについてサポートをしてくれる非営利団体でした。
いろいろな両親学級コース(出産準備、子育てなど)があり、また地域別、出産予定日別でコースが行われているため、自分と同じような妊娠週数の人たちと一緒にレッスンを受けることができ、希望者はその親たちとWhatsAppグループ（LINEグループみたいなものです）を作ることができ、レッスン以外でも、不安になったことや出産子育てで経験したことをコース終了後もシェアできるように、なっていました。これがNCTのおすすめポイント。
詳しく出産準備コースを検索したところ、やはり今やっているのはZoomを使った、オンラインコースのみ。そして、私たちの週数(27週)で近くの地域のコースは2日後から開始であと2組で満席でした。日程は全て、土日か平日の夜に組まれていたので、私とリスは平日昼間に働いているため、日程の調整はできるのでOKでした。
慌ててパートナーのリスに相談したら、土曜日はキッチンのリノベの相談予定があるけど、とりあえず、急いで、興味があることをメールで連絡したら？といわれ、「参加希望」をクリック！
- NCT出産準備コースの金額
翌朝に詳細メールが来ており、日程や料金についてお知らせが届いていました。非営利団体だから、そんなに高くないと軽く踏んでいた私たち。でも、トータル4日間のコースで、日本円で約3万円！高い！！
ネットで情報を調べればタダだし。それでもいいかなと頭をよぎりました。引っ越しもしたばかりで家具も家電も十分ではなく、キッチンもできていない状況。そんななかオンラインのコースで3万円は、私たちにとってかなり躊躇する金額。
おすすめしてくれた友達にもう一度、相談したりもしました。友達は去年参加して満足したし、すごくいいコースだったけどオンラインなのに、対面と同じ金額なんだねー。安くしてくれてもいいのに。。。残念と。
私としては、やっぱり出産準備不安なので何かやっておきたいという気持ちはありつつ、これはリス（パートナー）からしたら高すぎるよなーとも思っていました。
そんな時、リスが「NCTについてよく調べてみたけど、いい団体みたいだし、口コミもいいみたいだし、うちら何も両親学級見つからないし、情報少ないし。4日間って思ったら、1回あたり2人で1万円以下でしょ。一人5000円/回くらい。プロからレッスン受けられるんだし、そのあと友達もできるって考えたら、やってもいいんじゃないかと思うんだけど、どう思う？」と言ってくれました。
ポン：「本当？！」「高くない？」「オーブン買えそうな値段だよ？」「いいの？」
と驚きを隠せなかった私。
リスの言葉が大きく背中を押してくれて、参加を決意したのでした。それが出産準備コース開始日の前夜でした。（キッチンのリノベ相談は前日で申し訳なかったのですが、リスが丁寧にメールで延期の依頼をしてくれました。いつもありがとう。）
- 出産準備コース（当日、ブログを書いている本日です）
初日のコースは土曜日(本日)の朝9時半から行われ、休憩を挟みつつ、15時半までレッスンが続きました。オンラインでのこれほど長いレッスンはこれが初めてで、全部もちろん英語だし、うまくみんなとZoomを通して会話できるかも不安。また、レッスンを聞いているだけなら途中で飽きたり眠くなったりしないのかな、とちょっとNCTのコースに半信半疑でした。
参加者は先生＋7組のカップル(計15人)でZoomの画面上では8個に画面が分かれる感じでした。イギリスでは３月からロックダウンが始まっていたということもあり、みんなWeb会議（Zoom）に全員慣れていて、Zoomの使い方を説明しなくても、うまくつながらない人など全くいませんでした。自分が話すとき以外は、何も言わずとも全員ミュート(音声OFF)に。
日本人の友達とWeb Meetingをすると慣れていない人が多いけど、イギリスは全員Webに慣れている。Lockdownのいいところ(笑)
レッスンは蓋を開けてみたら、結構面白い！先生が自己紹介をした後、「皆さんお行儀よくミュートにしてくださっているのですが、このコースでは双方向でのやり取りをしていきたいので、基本的にはアンミュート(音声ON)でお願いします。外が工事中とか、パソコンをカタカタ打ちたいという人、犬がずっと吠えているなどはミュートにしてもOKです」と。意外な始まりでした。
会議などで音声をOffにすることに慣れている私たちは、最初は「えっ」と思ってしまいましたが、始まってみたら、それは結構効果的だと気が付きました。基本、音声が全員ONなのでみんな静かに先生の話を聞いていて、パートナーとこそこそ話したりすることも少なく、コースに集中していました。長時間に及ぶコースの場合、音声OFFだと、だらけてきてしまう人もいるのかもしれません。
始まる前は、オンラインなので、アクティビティができるわけでもないし、パワーポイントを使ったレッスンが中心だと思っていましたが、最初の1時間半程度は先生と共に参加者全員の自己紹介＋自分たちが出産に向けて知りたいこと、または知りたくないことを相談タイム＋今日の流れの説明でした。
受け身のレッスンではなく、こっちからも話をする機会がたくさんあるようなレッスンで、イギリスでの留学生活を思い出しました。懐かしい。（イギリスはすごく双方向でのレッスンが多い。）
自己紹介では、今何週目なのか、、どこの病院で出産予定なのか、なぜ参加したのか、何か心配なことはあるかなど話をしました。参加者の中には、なんとNHS助産師の方もいて知識としてはだいぶは知っていることがあるかもしれないけれど、初めての出産なので、いろいろ学んでいきたいと参加しておられました。（ちなみにNCTを紹介してくれた友達もNHS医師なので、知識が十分にある人でも参加したいような両親学級のようです。）
相談タイムは9:30-15:30までのレッスンの間に何回も設けられました。先生がお題をだして、2-3つに先生が指定したグループに自動で分かれ、10分後には元の先生も含めた全員が参加する画面に自動で戻るというものでした。
7組(14人)も参加者がいるとなかなか発言しにくいのですが。2組や3組ぐらいだと、話すのがだいぶ楽になるのです。お題を話しつつ、自己紹介ももう一回交えて話しているため、「結構近くに住んでいるねー」「予定日はいつ？」などその他の話もしやすくオンラインでもかなりフレンドリーに参加者同士で会話を楽しむことができました。
対面だと「話し合ってください」と言われたとき、近くに座っている人や同じ人とついつい話してしまいそうになると思うのですが。毎回先生がグループも自動で変えてくれるため、他の6組のカップルと均等に会話することができ、とてもよかったと思いました。先生もオンラインにすごくなれており、うまくできるもんだなと現代の技術に感心してしまいました。
6時間のうち4回程度イギリスっぽく、Tea休憩が何回かとられ、30分のお昼休憩もしっかりありました。
初日は主に「出産について」骨盤が開いていくの話から、いろいろなバースプラン、陣痛の話や、無痛分娩、痛み緩和、なぜぎりぎりまで自宅待機していた方がいいのか、なぜ多くの妊婦が家に追い返されるのかなど、出産にまつわる具体的な話ついて、グループで話し合ったり、先生から科学的根拠を含めた話がありました。スライドは6時間ので10枚使ったかどうかで、基本的に話が多かったです。
他にも、妊娠や出産にまつわる噂話について先生が本当か嘘なのか相談できたり、家の中から自分が安心できるものを持ってきてください、呼吸方法についてやってみましょうなど、Zoomでもできるアクティビティーをしてくれました。
これらの話は私が日本語でYoutubeで見ていた両親学級の内容と重複する情報が少なく。個人的にはとても勉強になりました。また、私の英語力では妊娠専門用語でわからない英単語が多かったのでメモをたくさん取っておきました。（例：子宮口Cervix、硬膜外麻酔epidural）日本語で言われれば普通にわかる専門用語でも、英語ではすぐに出てこないので、詳細も含めあとでちゃんと勉強しておこうとおもいます。
レッスン中「おい妊婦。27週も何していたんだ。日本語のYoutubeやネットばっかり見ていないで、前もって基本の単語くらい調べておけよ。」と自分で突っ込みたくなりました。。。(反省)
検診時は、COVID19対策でほぼ毎回リスの立ち合いができないので、助産師やドクターとの会話も英語で一人で対応しなければいけません。英語に自信がなければ、通訳さんをつけることも可能。ですが、何とかなるだろうと勝手に思っていて、つけていないので自分で何とかしなければいけません。なのに、基本単語も知らない私。。。担当の先生や助産師はいつも大変なはずだわ。
今後、助産師さんや先生と検診がある際にもこのような用語がどんどん使われていくと思うので、(今までも使っていたけどスルーしていた…。)もっと勉強していきたいと思います。COVID対策が広がると出産も付き添い禁止になって、一人かもしれないので、出産のパニックになってもすぐに基本的な出産英語単語は理解することができるようにならないと。。。
初日は長丁場でしたが、飽きることもなくオンラインでも楽しんで参加することができました。唯一大変だったことは、まだ家具がないため、まともなイスも机もないかな、6時間のオンラインを受けるのにベッドをソファー代わりにして背もたれもないまま、二人並んで座っていることが大変でした。（普通の人は家にソファーやテーブルがあるので問題ないと思います。）
初日のレッスンを総合すると、大金払ったかいがある内容だったと思っています。（個人差ありだとは思います。）今後、いつかこの参加者とも対面で話せることを願って、残りの3日間も楽しんで参加していきたいと思います。
本日もここまで読んで頂きありがとうございました。
