イギリス妊婦→育児生活

初妊娠、イングランド北西部在住。イギリス人のリスと日本人のポンの妊婦生活日記です。予定日まであと100日のところで、皆さんはお腹に指輪を乗せたおしゃれな写真を上げているなか、そんなことが流行っているとも知らず私はブログを始めました。2月6日に無事第一子を出産し、イギリスにて子育てに奔走中。

085: 差別に対する権利と夫を「相方」と書いている理由 UK妊婦生活 予定日まであと16日

今日は差別と「相方」に関する話です。

私はこのブログで、いつも夫(リス)のことを「相方」と呼んでいますが、別にお笑いコンビでも、YouTuberでも、漫才師でもありません。
ではなんで「相方」と呼んでいるかと言うと、

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イギリスで暮らすようになって、年齢、人種、年齢、男女LGBTQ、宗教、結婚有無などの差別に対する意識が強くなり、少しの言葉のニュアンスを前よりも気にするようになったのがきっかけです。

「パートナー」

NHSの産婦人科では「Husband=夫、旦那様」という表記はありません。その代わりに「Partner=パートナー」と表記しておけば、その赤ちゃんのお父さん(夫)であっても、未婚カップルの彼氏であっても、レズビアンカップルの女性のもう一人のお母さん(妻)であっても、シングルマザーのサポートをしてくれる家族であってもみんな嫌な思いをしないからです。

もしNHS(公共施設)などのアンケート用紙に「Husband/Father」という欄があって詳細を記入する際に、その妊婦さんがストレートで男性と結婚していればあまり違和感がないかもしれませんが、例えば自分がレズビアンカップルだった場合「Father」じゃないんだけどな。なんて書こうかな、どうしようかな。と嫌な気持ちになると思います。 イギリスではそういうことは差別になるので許されません。見かけた場合には報告及び改善を要求することもできます。
Discrimination: your rights - GOV.UK

日本の場合はわかりませんが、母子手帳などには「夫/お父さん」など書いてはありませんか?それはイギリスではすごく違和感があることです。

もちろん、アンケート用紙に、結婚はしていますか?YES場合は相手の性別は何ですか?という質問があるので、その書類を見たり、話し合っていくうちに、パートナーは男性で結婚しているとわかれば、先生や助産師さんも「Husband」「Baby's father」という言葉を使ったりしますが、前段階ではパンフレットやアンケート用紙、ホームページに「Husband」とは書かれておりません。
Tips for your birth partner - NHS

「両親」

NCTのブログ記事を書くのに、わかりやすいかと思い「両親学級」という言葉を使っておりましたが、NCTでは決して「両親」という言葉はあまり使いません。結婚していない場合は両親ではないかもしれないからです。シングルかもしれないし、まだ未婚かもしれない。その時は両親と言ってしまうと、その人が傷ついてしまうからですね。
NCTの私が参加したコース名は「Antenatal class」=出産準備クラスです。しかし、日本では母親学級、父親学級両親学級と呼ばれているようなので、わかりやすいように、とりあえず「両親学級」させていただきました。
uk-ninpu.hatenablog.com
私が参加した回はたまたまですが、全員結婚をしており、妊婦のパートナーは男性であったので、私たちのオンラインクラス内では「Husband」という単語を会話では使っていましたが、たいてい「パートナー」と言っていたと思います。

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職場で同僚のパートナーのことをなんて呼ぶのか?

私はたいていの場合「Partner=パートナー」を使っています。そうすれば、結婚しててもしていなくでも、どんな性別のカップルであってもOKだからです。自分の相手を指す場合も(My partner)、会話をしている相手のパートナーのことを指すときも(Your partner)です。
女性が結婚していて、相手が男性だとわかっていれば、旦那さんと言うにニュアンスで「Your husband」と言えますが、結婚相手が同性同士かもしれないし、未婚かもしれない。そんな場合はその人がなんて呼んでほしいかわからないので、「Your partner」ということが多いです。特にこの「パートナー」を使う意識が高いのは若い人達かもしれません。いつもその人が私の「My wife」と言っていれば「Your wife」で返していいと思います。
おじいちゃんおばあちゃん世代だと、「Husband」,「Wife」としっかり分けないと逆に違和感があったりする人も多くいるとは思います。そして、かしこまった席であればちゃんと「Husband / Wife」を使い分けたほうが、いいかもしれません。まーあまり相手の話をすることもないのですが。向こうがMy husbandといったら、Your husbandと言った方が無難かなと思います。
あと、仲のいい同僚同士では、名前を知っていれば名前で呼んでしまった方が、イギリスの場合は違和感がありません。私はよく名前(例えば、ベン、ボブ、ジェス、ベッキー)で相手のPartnerのことを呼んでいます。日本だと友達の旦那さんとかを下の名前で呼び捨てにするってなんだか慣れ慣れしすぎますよね(笑)でもこちらでは、仲が良ければ普通で、逆に覚えててもらって嬉しいくらいです。嫌な雰囲気にはなりません。友達がストレートかLGBTQかわからない場合は飲み会の時とかでも「彼氏いるの?」「彼女いるの?」とは聞きません。「パートナーいるの?」と聞きます。

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私が夫のことを「相方」と書く理由

結論から申し上げますと、私が夫を「相方」と書くのに深い意味はありません
私も結婚をしていて、相手は男性なので「夫」と言うべきかもしれませんが、あえて「相方」と言っているのは、その英語の「Partner」という言い方がただすごく好きだからです。そして私は日本人だし、日本語でブログを書いているのだから訳しておこうかなと思って「相方」を使い始めました。最初はお笑いコンビみたいかな?と思いましたが、他に良い訳も思い浮かばず、まーいいかなと。
Twitterでは文字制限があるので、「パートナー」は5文字で「相方」は2文字で短いから便利です。まー「夫」の方が1文字で短いですけど、そこはあえて「相方」で通しております。

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おわりに

今日は、私が夫を相方かリスとブログで書く理由についてでした。なんで夫じゃなくって「相方/パートナー」って言っているんだろう?と気を使わせてしまったり、疑問に思っていた人がいたかもしれませんが(いや全然いないだろう。)なーんだ好きだからそう呼んでいるだけかとスッキリしてくれれば幸いです。

私達のことを呼んでもらう分には、ポンでも、妻でも、ママでも、お母さんでも、リスでも、相方でも、旦那でも、パパでも、夫でも、お父さんでも、どれでも気にしませんので自由に呼んでください。

関連ブログ↓
uk-ninpu.hatenablog.com